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先月神戸市北区にある、烏帽子岩の「太陽がいっぱい」をロワーダウン中にロープがすっぽ抜け重傷(左踵・腰椎骨折)を負う事故があった。

事故原因として
・ルートが長いため、50mロープで足りるようにビレイポイントを5m程上げたが、実際に使用したロープは50mなかった(カットしていたと思われる)
・登攀前にロープの長さを確認していなかった。
・登攀中ロープの残量を確認していなかった。
・ロープの末端処理をしていなかった。
・リーダーに頼りきっていた。
との報告があった。

烏帽子岩の「太陽がいっぱい 5.9」はスラブの入門ルートとして非常に人気がある。
下部の取り付きから登れば50mロープでのロワーダウンやラッペルはすっぽ抜けるのでも有名なルートでもある。
なので50mロープの時は5m程上がった所で登攀を始めビレイもする様に「太陽がいっぱい 5.9」を登るクライマーの間では暗黙の決まり事になっている。

今回の事故でクライマーがヘルメットを着用していた為最悪の事態は逃れられたと思う。

山渓から出ている「続 生と死の分岐点」にマーフィーの法則が出てくる。
…考え得る事故は、遠い先のことかもしれないがいつかは必ず起きるのである…
ロープのすっぽ抜けについては
「生と死の分岐点 改訂版」140ページ
178090[1]

「続 生と死の分岐点」151ページ 
4635168085[1]
    を参照して下さい。

あちこちの岩場でよくロープの末端が痛んだので切ったといわれる方が結構多い。
私は今まで一度も末端を切って使用した事が無い。
何故なら切ったことを忘れるからだ。私は60mロープ使っていて一年で買い換える、古いロープは真ん中で切って人工壁用やリボルトに使う。
ところで「生と死の分岐点 改訂版」の68ページに…ロープはいつ破棄すべきか…との記事が載っている。その記事によれば今のところ正解は無い!らしい。
そのロープがまだどのくらい信用できるかという安全性に対する個人的な感覚と、どれだけの金を出せるかという各人の懐具合にかかっている。
確かにその通りだと思う、私は一年で新品にすることによりクライミングにおける危険要素よりも不安要素を払拭できると考えている。

クライミングは一つ間違えば取り返しの付かない事故につながる、なので岩場において知る知らないに関らず注意し合う事が大事なのではと思う。
私は今まで注意して来たし又注意も数多く受けてきた。
これからも口うるさいおっさんで行こうと思う。


それから『船橋荘へようこそ』をリンクしました。
…さあ、あなたも私のお部屋へいらっしゃい。…とおっしゃっていますので、よっちゃってください。
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