-自分も相手も大切にする表現で、より良い人間関係を-
≪隣の席の子に自分の消しゴムを黙って使われ、そのまま返してもらえない。
そんな時、ドラえもんの登場人物なら‥
ジャイアン:「何するんだ。返せよ!」
のび太:「あのー、ぼくの消しゴム…」
静香ちゃん:「消しゴム、済んだら返してね。」「今度使いたいときは、『貸して』って言ってね。」
どの言い方が、お互いに気持ちがよい表現だと思いますか?≫
自己表現の3つのタイプ
自己表現には、大きく分けて3つのタイプがあるといわれています。
ひとつめは、ジャイアンのように、相手を抑え、自分の言い分を押し付ける攻撃的自己表現です。自分の思い通りにならないと苛立ち、周囲にストレスや被害を与えます。周囲から敬遠されて孤立する可能性もあります。
ふたつめは、のび太のように、自分を抑え、相手を立て相手に合わせる非主張的自己表現です。自分としては譲ったつもりでも相手に伝わらず、被害感やストレスが溜まります。問題の解決にもつながりません。
これらに対し、静香ちゃんのように、自分の意見や考え、気持ちを率直に正直に、その場にふさわしく表現する方法を「アサーション(自他尊重の自己表現)」といいます。
自分の気持ちや考え方を過不足なくきちんと伝えることは、よりよい人間関係を築くうえでとても大切なことです。
アサーションは、他者との上手なコミュニケーションのための有効な方法のひとつです。
アサーションのためのポイント
①自分の気持ちに目を向ける(自分を大切にする)
我慢したり、感情任せになるのではなく、自分の正直な気持ちはどういうものなのかをしっかりと考えます。
②相手を尊重しながら、自分の気持ちを伝える
相手にも、事情や言い分があるはずです。相手の気持ちを考えながら、自分の気持ちを伝えましょう。
話すときは、自分を主語にすると自分の気持ちを伝えやすく、相手も受け止めやすくなります。相手を主語にすると攻撃的になり、相手を責める印象になってしまいます。
「(あなたは)消しゴムを返せ」

「(私は)消しゴムを返してほしい。」
あなたも、アサーションを活用して、より良い人間関係をめざしてみませんか。
(参考文献)
平木典子「アサーション入門 自分も相手も大切にする自己表現法」(講談社現代新書)
私は3つのタイプの自己表現を相手や時、場所、そしてその時の精神状態で使い分けていると思う。
今後アサーションを活用しようかな。出来るやろか…。