今日は姫路市の東端にある『御着の岩場』の整備に行って来た。

『御着の岩場』は『山神社の岩場』の西に位置する。
アプローチ入口の空き地に車を止め荷揚げ(駐車は地元住民の承諾を得ました)


『御着の岩場』の南面。
2ピッチのルートもあるとの事。
取り付きで作業開始前のミーティング

KINet代表初Nさんが資材の調達から人員の割り振り等細かく計画書にされていたので混乱なく始められた。
これは見習わねば。
岩場の最上部からは

播州平野が
真っ青な空の下

作業する隣の2パーティー。
私はKさんとペアーで、Kさんだが何処かでお目にかかった方だと思ったらGRでお会いしていた。
さて今回の整備は終了点のみ
その終了点だが…まぁ~見て下さい。



ボルトは全て劣悪なアイボルトでした。
そしてこんな終了点も

長~いロープにリングが一個。
これは赤い線で囲った岩が浮いているからこの様な終了点にしたのでしょう。
私は左端の岩の固い個所(星印のところ)にケミカル全ネジ施工しFIXEラッペルステーションを設置しました。
整備後の終了点です。


今回は5パーティーで30の終了点の整備を行うのでケミカルとしてHILTI HY150MAXとHY200を使いました。
HY150MAXはJFA(日本フリークライミング協会)から無償提供していただきました。HY150MAXの硬化時間は今の時期なら20分程
HY200は1時間30分程
今日は硬化時間に余裕をみてHY150MAXは1時間、HY200は2時間程とりました。
それから御着の岩場で使われていたアイボルトですが、取り外す時殆どが一捻りで折れました。

そしてここのルートのプロテクションですがカットアンカーを埋め込みFIXEステンレスハンガーを10mmステンレスボルトで止めています。

一見非常に信頼感があります、が、ボルトを外すと鉄製のカットアンカーで錆びていました。
そして黒く濡れていました。雨水がネジの隙間から入り込むのでしょう。
それからここの岩質ですが加西の古法華と同じ岩質で非常に柔らかいです。
この様な岩質にカットアンカーのような拡張式アンカーはお勧め出来ません。
それは岩が柔らかいため拡張が充分得られないのとテンションが掛かり続ける事で
いずれ抜ける恐れがあるからです。
出来るだけ早くケミカルボルトにリボルトした方が良いと思います。
私は作業終了後に私が整備ルートを2本登りました。
「西天大成孫悟空 5.11a」と「十五の春 5.11a」の2本でしたがMOSしました。
グレードの感じですが11aにしては易しいかなでした。
それから「十五の春 5.11a」の2ピン目ですがカットアンカーにFIXEステンレスハンガーを10mmステンレスボルトで止めていますが、ボルトが半分も捻じ込まれていませんでした。絞めたのですが入りませんでした。
ここは核心なのでちょっと心配です。
そして

大量のロープやスリングのゴミ。
今回の整備はJFAが推奨する方法で整備を行いましたが100%安全を保障するものではありません。
使用にあたってはクライマー諸氏の自己判断の上自己責任でご使用下さい。
今回の『御着の岩場』整備は
KINet(関西岩場環境整備ネット)が日本勤労者山岳連盟の岩場整備資金から援助を受け行いました。
又ケミカル溶剤のHIT HY150MAXはJFA(日本フリークライミング協会)から無償提供されました。
この日、兵庫県山岳連盟に所属するクライマー15名の参加がありましたが、皆さん手弁当ボランティアでの参加でした。
当然私も手弁当ボランティアでお手伝いさせていただきました。