プロフィール

マメオ

Author:マメオ
Mr ビーンズことマメオです。
1951年1月3日生 ♂
出生地:高知県内
現住所:神戸市内
家族:女房一人、息子二人、嫁二人、孫四人、その他昆虫、爬虫類等多数
趣味:クライミング、家の掃除など
収入:少々


最近の記事


月別アーカイブ


カテゴリー


リンク


DATE: CATEGORY:
20151006104841c18.jpg
えーもう10月に入って暫く経ちますが、9月号で印象に残った記事を紹介します。


私の登山 ワタシと登山 17

どんな山がやりたいんだ?


半田ファミリー山の会代表 洞井 孝雄

《なぜ、「安全」「危険はない」と言い切れるのだろう?》

【ワリバシ一本でも•••】
「雪渓を登っていく計画ですが、ピッケルとアイゼンは?」「今回はキックステップで行こうと思ってます。ストックは持たせますが•••」「雪渓は、登りよりトラバースの方が心配ですね。岩に取り付く前に出てきたやつを渡らなきゃいけない、なんてときは•••」「何もないと、ワリバシ一本でも欲しい、そんなときありますものね」
よくわかるなぁ、この気持ち。こんな言い方はワラにもすがる思いを経験したことがないと出てこない。
当然のことながら、雪渓にワリバシなど刺してもほとんど助けにはならない。体重を支えてくれたり、確保支点の代わりになるわけでもない。でも、何も手掛かりのない場所で、ほんの小さな取っ掛かりにそっと手を置いてバランスを取りながら、踏み出した足にじわーっと体重を移し替える、その緊迫した思いと空気を、ワリバシというたとえで伝えることができる感性が面白い。
以前、北穂高岳の東稜に取り付くときに、思わぬ雪渓にぶつかったときのことを思い出した。つるりとやれば止まるところのない場所で、ピッケルもストックもなく、アプローチシューズで対岸にトラバースすることを余儀なくされたのだったが、あの時のメンバーの表情ったらなかった。ああいうのが「ワリバシ一本でも」という場面なんだろうな。
夏合宿前。各会が合宿計画を持ち寄って問題点や情報を共有する場である連絡会議の場でのことだ。
会議では、昨年南アルプスへ入ったパーティーがアプローチで何度も落石に遭ったので、ヘルメットを持って行った方がいいよ、というアドバイスや、登攀に携行するロープの長さ、本数はこれでいいのか、という質問が出たほどメンバーと登攀用具を絞り込みながら、アイゼンの携行については、メンバーの力量を見て決める、としている計画書記入のアンバランスさ、ツェルトの数量のバラつき(サイズ、個人装備か共同装備か、という認識が同じ会でもパーティーによって違う)やその意味と役割(なぜ必要か、どのようにして使うか)についての理解が不十分だという指摘、10人を超えるパーティーにもかかわらず、一つのパーティーで、CL(チーフ・リーダー)、PL(パーティー・リーダー)、SL(サブ・リーダー)が複数いて、全体の指示系統、役割が不明瞭であるだけでなく、果たしてこの大人数でパーティーとして機能するか、などの発言が、出席者の中から出された。
中でも気になったのは、ひとつの会のパーティーから「この計画は、メジャーなコースの縦走なので安全だと思いますが•••」という前振れで計画の概要が報告され、もうひとつの会のパーティーからは、計画の概要とコースが説明されたあとで「危険のないコースだと思います」と結ばれたことだった。バリエーションの計画の多い中で、そうではないポピュラーなルートの縦走計画であることへの引け目か、本当にそう思っているのか、アルプスからはずれた山域を歩く計画であることへの自信か慣れか見栄か、はわからない。マクラか落ちか、どちらかひとつを聞いただけなら聞き流したかもしれない。しかし、「安全だ」「危険はない」と老舗の山岳会の会員が口を揃えてこうのたまったので、少々腹が立ってきた。


「それは違うんじゃないか」
何をもって「安全だ」「危険はない」と言い切れるのだろう。だって、この会議そのものが、お互いの計画を出し合い、問題点や課題、疑問点や指摘事項、最新の山岳情報などを共有して、不安定な要素を事前にできるだけ取り除いて危険を回避しようとする場なのだ。はじめから安全であったり、危険でなかったりすれば、ここに来る必要はない。誰も、どの計画をとっても、それが、いくら考え準備されたものであっても、完璧であるとは言い切れない。計画書そのものの要件は揃っていて、記載事項がパーフェクトであっても、それを実行に移すのは人間である。メンバー、天候、体調、山のコンディション•••如何で、それはパーフェクトではなくなる。安全だ、危険はない、という保証はどこにもないのだ。だから事故が起きる。ましてやメジャーな山域であるとか、慣れた山域であるとか、高低、ルートの難易度にかかわらず、自然の中に分け入って登山する限り、安全なことも安全ところもない。そのことをいつも念頭に置いて、畏れをもって山に入ることこそが大事なのではないか。あの、「ワリバシ一本でも」欲しいという経験をした仲間は、どんなルートであっても、多分、「安全だ」「危険はない」とは、言わないだろうと思う。
合宿の準備はできた。あとはひとりひとりの登山者の意識の準備をするだけだ。
難しいんだな、意外と、これが。


ここから私の独り言
「ワリバシ一本でも」というワラをもすがる。の箇所で、あるクライマーのことが頭に浮かんだ。
ツエルブを多分100本近く登っている方だが、細カチやスラブが苦手と聞いている。
その方が、あるスラブに、確か10台だったとおもう、に取り付いたときのこと。
そのルートはボルト間隔が遠い、いわゆるランナウトしている。
ルートのどの辺りかは分からないが、中間部より上で多分核心部だっただろうと思われる。
そこで進むこともクライムダウンすることも出来なくなったらしい。
何時までもジッとして居れる状況でもない。
その方、周りを見回し一本の松の枝が後ろに伸びているのを見つけた。
その枝の太さはワリバシより太かったとは思うが、その方の腕より遥かに細かった。
そしてクルッと後ろを振り向くと同時にその枝目掛けて飛び付いた。
結果は枝は当然折れてフォールした。
今もお元気で登って居られます。

クライマーなら少なくとも一度はワラにすがりたい!という経験をされたことがあると思います。
上記の文章の一部を変えて「メジャーな岩場であるとか、慣れた岩場であるとか、ルートの難易度にかかわらず、自然の中に分け入ってクライミングする限り、安全なことも安全なところもない。そのことをいつも念頭に置いて、畏れをもって岩場に入ることこそが大事なのではないかと思います。」

今週末は三連休です、無事故で楽しいクライミングを!

copyright © Mr ビーンズのマメマメ日記 all rights reserved.Powered by FC2ブログ