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マメオ

Author:マメオ
Mr ビーンズことマメオです。
1951年1月3日生 ♂
出生地:高知県内
現住所:神戸市内
家族:女房一人、息子二人、嫁二人、孫四人、その他昆虫、爬虫類等多数
趣味:クライミング、家の掃除など
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今日は実際に起こったカラビナの破断に付いてです。

2月初めに友人から下記の連絡がありました。

*****
1月28日、友人がある岩場でカラビナの破断事故がありました。5.11bのルートの終了点から3ピン目で、フォールしたときに、カラビナが壊れたそうです。ヌンチャクがロックしたのかもしれませんね。ここは最近リボルトされたルートですね。参考までに写真をアップしておきます。
幸い、友人に怪我はなかったそうです。(一部修正しています。)
破断したカラビナ - コピー
*****

早速上記の内容と写真をJFAへ報告するとともに当事者に詳細を聞いてくれるよう友人に依頼。

JFAからの返事
*****
変形の状況から見て、クロスローディングしか考えられません。
長軸側がハンガー、ゲート側のそれも開閉個所にスリングで、最悪のパターンと
推測されます。

要はハンガー側のクィックドローが回転した状態で、周辺の岩の突起などに引っ
かかって固定されたのでしょう。アンカーの埋込深さより、周辺の岩の突出が問
題ではないでしょうか。

アンカー周辺の岩の状態を見たい気がします。
*****

この返事を受け直ぐに現場の確認に行きました。

当該箇所との指摘があったボルト
IMG_0087.jpg
ボルトの施工具合は全く問題無し、ボルトの周囲にも顕著な凹凸は無く同じカラビナのヌンチャクで色々試したが変則な状態でロックすることは無かった。

ここでは無いなぁ~と下を見て『あれや!』と瞬時で分かった。
IMG_0094.jpg
ボルトの右側6cm位から壁が膨らんでいるのとボルト右上辺りのケミカル溶剤が盛り上がっていた。
IMG_0090.jpg
赤で囲んだ箇所です。

破断した同じカラビナのヌンチャクで試したら
IMG_0091_201702221345109de.jpg

IMG_0092.jpg
ゲートの向きに関わらず簡単にロックした。

写真を写した後問題箇所を修復しました。
IMG_0096_2017022213451253d.jpg
これで膨らみが無くなったのでロックすることは無いと思います。

このルートのリボルト後に問題箇所は無いか登って確かめたし、破断が起こるまで何十人ものクライマーが何百回と登っていたと思う。改めてクライミングではなにが起こるか予測し兼ねると思いました。

当事者の当時の状況です。
*****
先日5.11bの終了点から数えて3ピン目(4pin目だったようですね)で,フォールした際に
カラビナを破損してしまいました。

推測される経緯は,次のような感じです。
ロープをクリップした時にクイックドローが正しい状態であったかは覚えていません。
支点より左側を登ろうとして,クイックドローも左に引かれ,カラビナが横に向いた。
テンションをかけようとコール。同時に腰を支点の方に近づけてフォール。
クイックドローを水平方向に押す力が働き,横向きのカラビナが支点に乗り上げたまま,
乗り上げた部分とゲート部分がてこの支点となって大きく曲がった。
原因はクリップ時の確認不足,フォールの仕方の複合と思われます。

フォール後の状況ですが,写真の状況ではなく,ゲートも閉まったままで完全に破断したわけではありません。
クリップしたロープを外し,ゲートを開けようと試みましたが,曲がっていたので開きませんでした。
そこで,スリング部分を握り,ゆすると折れたので,回収が可能となりました。

地面についてから,改めてみますと,外した時よりもさらに曲がりが大きくなっていました。
ゲートが外れたことで,残った部分にかかっていた歪が解放されたものと思われます。

ちなみに私は身長185㎝,体重70㎏とクライマーとしては横綱級です。実力は序二段ですが・・・。(一部修正)
*****
怪我がなくて本当に良かったです。

さてカラビナが横になるのは決してグルーイングボルトに限った事ではありません。
IMG_0773.jpg

IMG_0774.jpg
上記の様な状態を一度は目にしたことがあると思います。

カラビナの強度ですが
IMG_7581.jpg
縦(赤矢印)、横(青矢印)、そしてゲートが開いた状態で変わってきます。
IMG_7582.jpg

強度はカラビナに表示されています。
IMG_7574.jpg

IMG_7575.jpg
横は縦の1/3程の強度しかありません。もし横になっていたら労を惜しまず直しましょう。

もう一点グルーイングボルトとワイヤーゲートカラビナの相性に付いてです。
IMG_7578.jpg
ボルト側にワイヤーゲートを使ったヌンチャクをお持ちの方は要注意です。

グルーイングボルトとワイヤーゲートカラビナの相性は悪いです!

何故か?
IMG_7577.jpg
理由は通常のワイヤゲートタイプのカラビナは写真の赤丸と青丸のように接点が2箇所になりゲート部分が「面」 と同じになるために、特にグルーインボルトではゲートとボルトの「 接地面積」が増え、その結果、 カラビナがボルトに乗って脱落したり、墜落時に ワイヤーゲートがマイナーアクシスのまま安定してしまい、ゲートがへし曲がる事例が確認されています。

数年前からJFAのリボルトではFIXE社のグルーイングボルトが使われています。
当初施工方法として下記の写真のように壁に垂直に埋め込むようにFIXE社より指導されていました。
IMG_7571.jpg
しかし数年前に上記の事例が報告されたため斜め下15°程の角度を付けて施工するように変わりました。
IMG_7573.jpg
高強度でカラビナの摩耗も少ないグルーインボルトですが、万能ではありません。使用するカラビナやスリングなども十分考慮したほうがいいでしょう。

※注意点
しなやかさに欠ける太い劣化したスリンング、短いスリング、ハンガー側も回転防止を施したクイックドロー=×(ロープの流れに追従しきれず、外れやすい)
IMG_7585.jpg
赤矢印のようにボルト側のカラビナを固定するのはダメです。

最近各メーカーから発売されている、しなやかなダイニーマ製で長めのスリングを用いたクイックドロー=〇(ロープの流れに追従し外れにくい)カラビナがボルトに乗って外れる事案が多発したからです。

長くなりましたのでここらで終わります。

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