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マメオ

Author:マメオ
Mr ビーンズことマメオです。
1951年1月3日生 ♂
出生地:高知県内
現住所:神戸市内
家族:女房一人、息子二人、嫁二人、孫四人、その他昆虫、爬虫類等多数
趣味:クライミング、家の掃除など
収入:少々


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私の好きな作家に宮本輝氏がいる。

デビュー当時は戦後の混乱期を生き抜く一般庶民の宿命やら人間が持って生まれた業を氏の生い立ちに重ね合わせて書いた作品多い。

私も自分の生い立ちとも重ね合わせて懐かしい思いで氏の作品を片っ端から読み耽った。

最近は氏も大御所になられたのか裕福な階層の幸せな人生模様や家族描写が多くなった。

先日神戸中央図書館に行った時に1984年に出された「春の夢」を見つけた。
大概の作品を読んだと思っていたがこの作品は読んでいなかった。

その作品の中に人間の死相に付いてのくだりがある。
ある裕福な老婆沢村千代乃の死相が身の毛もよだつ恐ろしい死顔をしていた。
主人公哲之は父の死顔と沢村千代乃の死相とを比べてみた。
父は生前、人に騙されてばかりいたが騙したことはなかった。
裏切られて多くの物を喪ったが、人の物を奪ったりしなかった。悪いことをしなかった。
正直であればこそ、事業に敗れたとも言えた。だが、人生には勝ったのではないだろうか。
…中略…
沢村千代乃がいかなる人生をおくったのか、哲之はまったく知らなかったが、彼女に晩年のあの豊かで穏やかな生活をもたらしたものは、無数の他者の不幸を基盤としていたかもしれない。
彼女がどんなにそれを隠し、過ぎ去ったこととして片付けようが、彼女の成した行為は、その死顔黒ずませ、歪め、片目を瞠かせたのだ。
沢村千代乃はあの豪壮な邸も閑雅な庭園も名高い茶道具も持って行けず、おぞましい死顔だけをたずさえてどこかへ旅立った。死顔こそが、その人間の、隠しても隠しきれない究極の本性なのではあるまいか。

私は今までに数多くの死顔を見てきた。
両親の死顔は穏やかな死顔だった。高知県の山奥で次男坊として生まれた父は家を継ぐことが出来ないので神戸に出た。そして戦争で身体を痛め常に病院通いをしていた。そして母は病弱な夫を支え二人三脚で三人の子ども立派に育て上げた。
人生の総決算はその人の死顔にあると前々から聞いていた、その意味からして私の両親は人生の勝利者であると確信している。

昨日会社の同僚で私と机を並べていた方の葬儀があった。
今年の4月に移動で同じ係りに配属された。
歳も近かったのでよく話が合った、性格は真面目だが気の弱い方だった。
お酒が好きだったようだがで肝臓を病んでいてドクターストップがかかっていた。
夏前頃から体調を崩され休みがちだった。
私はよく彼の愚痴を聞いてあげた、彼も私には気を許したのかマメオさんには何でも喋れるわと言っていた。
そしていつも話しの最後に「もうアカンは…今死んだら家族のためになるんやけどなぁ…」というので
私は「否でも人間は必ず死ぬ、もう少し生きたらええやん」と励ましになるかどうか分からなかったがもうちょっと頑張れと言ってきた。

昨日彼の死顔を見た。
なんとも穏やかな顔だった。私は正直ほっとした、そして心からお疲れさん、ゆっくり休んで下さいと言った。
自分の死顔がどうなのか見ることは出来ない、短かろうが長かろうが人の総決算は死相にあると思う。さて私の死顔はどんなのだろうか…
コメント

自分の死顔を見られないことだけが何よりです(;´д` )
先日見たドキュメンタリーで、山谷で生きて、老いて病んで、身寄りのない(故郷に帰れない)ひとたちが最後に暮らす施設を取り上げてました。
臨終間際の方に向かって「もうすぐお別れだねぇ」と呼びかけているのが印象的でした。
私もそう呼びかけてみようかな。取り敢えず家族に。

>KONO嫁様
いい言葉ですねぇ…

死の間際まで苦しんでいる人には絶対かけられない言葉でもあるけど…v-12

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